電話にてお年を召した女性客から商品の問合せがあった。
出だしから、相手は喰ってかかるような話しぶりの客で、お問合せがあった商品も、
ウチでは、扱っていない商品だったので、そのことを説明し、同業他社を案内したら、
客が、キツイ声の調子で、
「なんで扱ってないんだ、扱っていて当然だろう。あなたのところの仕事、そんなんでいいのか!」と。
無いものは無いものだから、こちらは、
「ご希望に添えなくて、すみません」と返した。
そしたら、「あなたの名前はなんていうの?」と
電話で一番最初に名乗ったよなぁと思いながら、再度名乗る。
すると、「あなた、どこに住んでいるの? 前はどんな仕事をしてたの?」なんて聞いてくる。
今にして思えば、ちょっと精神的に弱らせて、さらに深く、弱みを探ろうという、いわば本能的な攻撃話術なんだと思う。
ここで、少しシドロモドロに、まともに答えてしまったものだから、相手に調子付かれてしまい、そばにいた同僚からは、
「お前、電話で、何関係ないこと話しててんだ!」って言われる始末だった。
この場合、「私個人のことは、お問合せの仕事とは、関係のないことですので、お答えは控えさせていただきます」
と返すべきだったのだろうなと思っている。
結構、電話対応で、この手の深みにはまる人は多いようだ。
クレーマー的要素のある客との対応は疲れる。
客は皆「神様」ではなく、利益の生まない客との対応も考えた方が良いのだろうなと、ふと感じた。
でないと、人件コストが大きくなりすぎ、疲弊してしまう。
そういう時代なのだと思う。