仕事で、お客様に呼ばれて営業にいった。
農業を営んでいる70歳代の夫婦で、家は老朽化が進んでいる。
修繕について提案するも、「あと数年で我が家は終わるから、放置してるんだ」とのこと。
子どもは成長して関東に居を構え、後継者になるつもりはないという。
行く末に対しての諦めの気持ちが漂う中、やはり、外からの冷気が入り込むのは堪えるから、なんとかして欲しいとのこと。
営業していて、他人ごとではないなと強く感じつつ、現状では、行く末の見通しは、僕の方が真っ暗だ。
なんにせよ、子どもがいるというのは、カタチを変えつつ、継ぐ者がいることには変わりはない。
お客様のご夫婦については、まだ、子どもや孫が、その気になれば後継者になる可能性があり得る。ゼロではない。
ただ、ただ、「いつかは何とかしよう」と考えつつ、時は無情に過ぎ去っていく。
気が付いたときには、もう遅い。
お金では、解決できないのだ。お金の魔力が感覚を狂わせるのか? それとも、教育による洗脳か?いや、両方か?
否応なく、高齢化の現実を経験せざるを得ない。
自分の人生である。自身で流れをつくりだし、充実した高齢化と次世代に継承できる状態を創れるように努力したい。
たとえ報われなくても、自分の行動を自分自身で「褒められる」ように目指したい。