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「マインド・コントロールの恐怖(スティーヴン・ハッサン 著、浅見定雄 訳)」を読んだ

 この本は、大昔に買って途中で読むのを挫折し、そのまま本棚で保管されカビまで発生してました。
 そんな本を引っ張りだして読むきっかけは、婚活での失敗が精神的に引きずっていたこと、職場で同僚やら上司から、都合よく操られているような気がして不満だったことなどがあり、何か好転する方法を考えていたら、所有していたことを思い出して読むに至った。
 かれこれ、約20年前に購入したときは、オウム真理教に関係した事件で世間を騒がせていた。「どうして、好青年が宗教にハマるのだろうか?」とか「自分がハマらないためにはどうしたらよいか?」とか、そんな問いが、購入動機となった。元来、購入しただけで満足してしまう性格や、仕事でも異動もあり、遠のいてしまったが、「いつかは読みたい」と思っていた本だった。
 読み終えて、繰り返し読みたいと思ったのと、約20年前の購入当時に完読していれば、僕の人生も少しは違ったものになったのではないかとさえ思った。

 内容は、著者が、統一教会から勧誘され操られるように入信し、そして幹部となり布教活動を行い、その後、家族の協力を得て脱出するまでの経験をとおして、カルト教には関わるべきではないと説いているように感じた。
 勧誘手法などにも触れており、P46には「サタンから救うためと言って(対象者を)騙す」ことなどが記されており、強く印象に残った。布教活動にあっては、正しいこと、正義のために、そして対象者を救うために「騙して」勧誘するのであって、信者である彼(女)らにとっては、騙すことに関して悪意などはなく、当然、罪悪感すらない。むしろ、「良いこと」をしたとすら思っているのかもしれない。

 騙された方は(被害者)、引き返すことができなくなったときに騙されてことを知る。そして取り込まれる。
 騙す者(カルト教信者)は、騙しのテクニックを学んでいるから、ターゲットにされた素人は、餌食になる。
 休息を与えず、とにかくに無気力状態にして、都合のよい教義を吹聴するして、精神的に支配する。
 資産やある程度の能力をもっているものしか相手にせず、資産は奪えるだけ奪い、資産も無くなり能力もなく、使えなくなったら、捨てる。
 それが、カルト教の実態のようだ。

 この本を読んで、日常生活をしていて、自分の都合のよい嘘をつくという人には結構出くわす。
 そんな人たちは、嘘で、自覚なき弱者を操り、または、自覚していても相手を屈服させるという成功体験を得ているような気がする。
 そしてそんな人たちは、社会的にも、それなりに成功していたりするから厄介だ。
 善意や良心を持ってして接するのは、ほどほどにして、嘘や偽りがあったら、即、離れるのが、一番なんだなと思う。

 結局、世の中、騙す人より、騙される方が悪いということだと感じざるを得ないような気分になりました。

 それから、読書中に安部晋三元首相が旧統一教会に関係して事件に遭遇し、お亡くなりになり、すごく驚いたのと、この本の出版に芸能人のデーブ・スペクターの尽力があったとの記載があり、興味深かった。